シカゴトリビューン 2009年5月13日
子どもの安全に投票
シカゴ市議会 BPA 赤ちゃん用ボトル禁止


情報源 chicagotribune.com, May 13, 2009
A vote for kid safety
Chicago City Council approves BPA baby bottle ban
http://www.chicagotribune.com/news/opinion/chi-0513edit2may13,0,3730917.story http://www.chicagotribune.com/news/chi-ap-il-babybottles-bpa-c,0,6037521.story

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会
掲載日:2009年5月14日


 シカゴ市議会は13日(水曜日)、子どもたちに使用される食品と飲料用容器にビスフェノールA(BPA)の使用禁止を採択する。市会議員エドワード・デューとマニーフローレスは、当初、ほとんど全ての子ども用製品でBPA使用を禁止することを提案した。

 結果:市議会は穏当で抑制を効かせた。赤ちゃん用ボトル、シッピーカップ、幼児用のその他のプラスチック食品飲料容器を対象とする。女性ホルモンであるエストロゲン様作用をするBPAは、成人の糖尿病と心臓疾患と関連づけられている。BPAは、幼児の生殖器官の発達を変えることにより幼児に最も深刻な害をもたらすことがあるという証拠がある。

 我々は、シカゴ市会議員らがこの提案を承認するよう求める。彼等はアメリカやその他の国々における動きに加わり、米食品医薬品局(FDA)に対して迅速な、徹底的な、偏向しないBPAの安全性評価を実施するよう強いメッセージを送るであろう。

 この件に関するFDAの過去の履歴は、・・・フームムムムー・・・。昨年8月にFDAは、消費者製品で使用しても安全であると宣言した。しかしそれは、BPAの潜在的な危険性を指摘した研究を無視して、プラスチック産業から金の出ている研究だけを考慮した。10月には、FDAの科学委員会は、FDAがBPAの安全性について誤った意識を生成したと述べた。

 FDAは、BPAの安全性を再評価すると述べたが、いまだにそれは完了していない。一方、JAMA(米医師会雑誌)に発表された最近の報告書は、BPAのリスクについて疑問を提起した。FDAはこの問題に関して混乱を引き起こしているだけである。シカゴ市議会は、明確にすることを求め、市の子どもたちの健康を守るための機会を持っている。


シカゴトリビューン Associated Press 2009年5月13日 追記:
シカゴ市議会 BPA 赤ちゃん用ボトル禁止


 シカゴ−シカゴ市議会は、BPAを含む赤ちゃん用ボトルとシッピーカップの販売を禁止することを採決した。市議会提案者の市会議員エドワード・デューとマニーフローレスの報道官は13日(水曜日)、この禁止法は来年早々、発効するであろうと述べた。

 BPAはビスフェノールAの短縮表記である。プラスチックを硬化し食品容器の内面処理するために使用される。専門家らは、それがヒトに健康リスクを及ぼすかどうかについて意見が一致していいない。
 議会といくつかの州は、小さな子どもにより使用される製品でのBPAの使用を禁止する立法を検討中である。
 先週、ミネソタ州はプラスチック赤ちゃん用ボトルとシッピーカップでのBPAの使用を禁じる最初の州となった。

 しかし米化学工業協会(American Chemistry Counci)は、この禁止は不当であり、科学に基づいていないと述べている。



関連情報
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